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【大分市美術館】MUCA展 ICONS of Urban Art 〜バンクシーからカウズまで〜【感想】

投稿日:2023年7月23日 更新日:

ドイツのミュンヘンにある、アーバンアート作品を所蔵するMUCA(ムカ)美術館。


所蔵している作品数はヨーロッパ最大級、現時点で1,200点を超えるそうです。


本展ではそのMUCAコレクションの中から厳選された約60点の作品を観覧することができます。
また巡回展の為大分の後、京都、東京で開催される予定です。


なお会場の作品は全て写真撮影がOKとなっています。

大分で貴重な作品が鑑賞できるMUCA展、早速行って来ました。

MUCA展 行ってみた!

アートに詳しくない人でも一度は名前を聞いたことがあるバンクシー。


上記はそのバンクシーの作品、「ブレット・ホール・バスト」です。


古典的な胸像彫刻に生々しい銃弾の痕。額の穴からは鮮血が垂れ、真白い鼻筋をなぞっています。
伝統的な芸術に風穴を開ける、という意味がこめられているそうです。


作品の英語タイトルは「Bullet Hole Bust」。
Bulletは銃弾、Holeは穴、Bustは胸像、もしくは打ち壊す、ダメにするなどの意味があり、しれっとダブルミーニングになっています。


バンクシー作品は教養と皮肉にあふれた、彼の出身国とされるイギリスみがぷんぷんしますね。


もちろん本展の見どころはバンクシー作品だけではありません。

こちらはヴィルズというアーティストの「ディスバーサル・シリーズ♯14」という作品です。


「破壊して創造する」のが信条というヴィルズ。


作品も、表層を削り取るという「スクラッチ」技法で制作されています。
まさにドアとしての機能を破壊し、新しい作品が作り上げられています。

ガチのドアなのすごくない??

こちらは本展タイトルにも出てくるカウズの「コンパニオン・ディセクテッド・ブラウン」。

解説によると「悲しげで死にそうなカウズのコンパニオンは、永遠に陽気なミッキーマウスのアンチヒーローと見ることもできる」だそうです。


確かに下半身はミッキー・・。髪型はサザエさんぽいけど。


ちなみにバンクシーもちゃんとディズニーに喧嘩売ってます。

子供にはふさわしくないファミリー向けの悪夢の遊園地「ディズマランド」の目玉作品として制作されたアリエル。


何食ってたらこういう発想になるんだ。


約1時間程度じっくりと見て回りましたが、どれも刺激的な作品たちでとても面白かったです。

アーバンアートってなんなんだ

そもそもの話「アーバンアート」とは何なのでしょう。


urban=都会的な、都市のという意味なので直訳すると「都会的な芸術」という意味です。


本展ホームページの解説によると、

アーバン・アートは、現代の都市空間で発達した視覚芸術を指し、 一般的には、壁や建物、道路や橋などの公共の場所にアートを描くことを言う。

アーバン・アートには、様々な種類があり、グラフィティ・アート、ストリート・アート、ポスター・アート、ステンシル・アート、モザイク・アートなどが挙げられる。

これらのアートは、都市の景観を変え、そこで生活する人々の心へ訴えかける。

また、アーバン・アートは時に政治的、社会的なメッセージを伝える。

だそうです。


本展で見ることができる作品たちも、扉自体に描かれた作品や、シャッターに写真を印刷して貼り付けた作品、画材にルービック・キューブを使用してモザイク画のように仕上げた作品など多種多様でした。


まさに「芸術って自由度が高いよね」というものを見せつけられた気がします。


街を歩いていてふと目に入った景色にアートがあり、アートがまとう強烈なメッセージも頭に飛び込んでくる。


多くの人にとって、芸術とは美術館や博物館で対面するものです。


しかしアーバンアートはその隔たりともいえる垣根を簡単に破壊する威力があります。


これからもアートシーンでは、バンクシーなどのアーバンアートの隆盛が続きそうですね。

会場の様子

通路も広く、また大きな作品もあるので、お子さんや車椅子の方でも鑑賞が楽しめると思います。


展示解説の位置はやや高めですが、期間中何度でも聞ける音声解説(自身のスマホにダウンロードするタイプ)も販売されているので、そちらもおすすめです。

ちなみに・・・

上記のスクリーンショットはMUCA展京セラ美術館(京都)での観覧料金一覧表です。

一般(土日祝)2,100円
一般(平日)1,900円
高大生1,400円
中学生以下800円

(前売り券はそれぞれ200円安くなります。)
美術展あるあるですが、都会に行けば行くほど観覧料金は高くなる傾向にあります。


また、土日祝は人が集中するため、更に料金が上がります。


いわゆるダイナミックプライシング、という手法ですね。
(高大生料金が大分より安価なのは京都が日本有数の学生街だからかもしれません)

大分は平日でも土日でも一般は1,800円、中学以下は無料なので、一番お得に観覧できるのは大分会場だと思います。


バンクシーって聞いたことあるけど、どうしようかな・・と迷っている方はぜひ観覧をおすすめします。

MUCA展 ICONS of Urban Art 〜バンクシーからカウズまで〜 概要

MUCA展 ICONS of Urban Art 〜バンクシーからカウズまで〜は大分市美術館で2023年10月9日(月・祝)まで開催中です。


大分で著名なアーバンアート作品が見られる貴重な展覧会。
中学生以下は無料という太っ腹展覧会なので、夏休みに何度も通うのもアリです。

開館時間10:00〜18:00<入館は17:30まで>
休館日9/11(月)、9/19(火)、9/20(水)、9/25(月)
観覧料一般       1800円
高校生・大学生 1500円
中学生以下・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳掲示者とその介護者 無料
HPhttps://www.mucaexhibition.jp/
駐車場有(無料、約130台)
備考大分駅からワンコイン(100円)で乗れる周遊バス運行中
詳しくはこちら(大分市のHPへジャンプします)

関連記事:【WITH HARAJUKU】バンクシー展 天才か反逆者か【感想】

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