アート 大分県情報

【大分市美術館】サマー企画アート・ワンダーランド2022 怖じぃ-こわ〜い美術館-【感想】

投稿日:2022年7月17日 更新日:

大分市美術館で開催中の怖じぃ(おじぃ)展。


「怖い」という言葉を大分弁で発声すると、「おじぃ」になります。


そんなおじぃ作品をテーマに集められた今回の展覧会。


暑い夏、太陽を避けて美術館でひんやりとした気分で過ごすのはいかがでしょうか。


もちろん怖さひかえめ、マイルドおじぃです。


さぁさぁ大人さまから子供さままで、よってらっしゃい、みてらっしゃい。

「怖じぃ」をテーマに作品が大集合

(上記の画像は大分市美術館ホームページからお借りしています)


「怖い」とは何か。


その「怖い」の正体はいろいろあります。


見たことがないような「奇妙なモノ」だったり、
理解が及ばないような「神秘的なモノ」だったり、
単純かつ根本的に「死を連想させるモノ」だったり、
あるいは「人間そのもの」ということも。


今回の企画展では、2つの展示室に分かれて合計133点もの作品が展示されています。


また、大分ゆかりの作家たちの作品が多いのが特徴的です。

ワークシートもあるよ!

一人一部までしかもらえませんが、館内を巡るテンションが上がるしかけ「ワークシート」が用意されています。


もちろん鉛筆も用意されているので、手ぶらで準備もなく参加可能です。


キッズたちはフルカラー印刷のちょっと良いやつです。


年齢ごとに分かれているので、手に取りやすいと思います。


おとな用は白黒、再生用紙みたいなペラペラのやつでした。泣いてないよ。


訪れた日は土曜日で、家族連れも多かったですが、子どもたちも実際シートを手に、「見つけたー!(小声)」などと楽しんで観覧しているようでした。

館内もインスタレーションも気合が入ってる

こちらは企画展示室へ向かう廊下です。


天井から垂れ下がるボロボロの黒いカーテン。

大きな窓から覗くのは、ポップでキュートなオバケたち。


ハロウィンかな???


と、まぁツッコミたくなるくらい館内全体がおめかしされています。
(実際展示期間は9月中旬までなので、そんなに違和感がないかもしれません)

インスタレーションも無駄に気合が入ってる。


一瞬美術館であることを忘れてしまいそうです。


近くで見るとお墓の薄汚れ具合と、卒塔婆のクオリティにより一層驚くことでしょう。

怖じぃ展のココが素晴らしい!

(上記写真は県出身の作家・藤原雅哉氏によるマスカーワールド百鬼夜行篇展示風景です)


怖じぃ展の展示作品は、すべて子どもの目線の高さに合わせられて設置されています。


また展示スペースも狭すぎることなく、子どもたちが自由にワークシート片手に動き回ることができるでしょう。


それはつまり、「車椅子の方でも見やすいような展示になっている」ということです。


また、作品解説も文字数や、説明自体がひかえめ。


やさしい言葉づかいで、サクっとした解説がされています。


普段芸術に親しみがない方にも、心地よく作品に触れることができると思います。


子どもに優しい世界は、みんなに優しい世界


子どもたちも、「きたねー絵!」だの、「思ったより怖かった・・」とか、それぞれ自由に感想をこぼしていました。


あまり楽しくないニュースが流れてくる昨今。


そこから少し離れて、「怖じぃ」作品たちに触れることで、自由な感想を抱いてほしいです。

「怖じぃ」展 概要

サマー企画アート・ワンダーランド2022 怖じぃ-こわ〜い美術館-展は9月19日(月・祝)まで大分市美術館で開催中です。


夏休み期間は、折り紙や工作教室などのワークショップも開催されます。
(詳しい日時は大分市美術館のホームーページよりご確認ください)


市内・市外を問わず中学生以下は無料なのも魅力的。


ぜひ機会がありましたら訪れてみてください。

開館時間午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館日7月19日(火)、9月12日(月)
観覧料一般 600円
高大生400円
中学生以下・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳掲示者とその介護者 無料

備考 中学生以下の同伴者は500円
駐車場有(無料、約130台)

関連記事:【大分市美術館】レストラン いろのわ

-アート, 大分県情報
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【大分市美術館】THIS IS JAPAN 永遠の日本美術【感想】

屏風に描かれているのは、かの有名な葛飾北斎の富嶽三十六景。作者や作品のタイトルは思い浮かばなくても、誰しもが「この絵、見たことあるなぁ」という感覚を持てるくらい日本的な美術作品だと言えるでしょう。そん …

【大分県立歴史博物館】「雑誌」で読み解く昭和の社会【感想】

皆さんには定期的に購読している雑誌はありますか?最近ではどの週刊誌も雑誌も発行部数は右肩下がり。というか読んではいるけどタブレットやweb派だよ、という方もいらっしゃるかもしれません。私の子供の頃のお …

【大分市】津っぱくin大分【まちなかbureauで毎月第4土曜日開催中】

「津っぱく」というイベントをご存知ですか?大分県津久見市。津久見市といえば、みかんや魚が美味しいイメージがありますが、ぶっちゃけそれ以外を聞かれると大分県民の私でもちょっと困ってしまうくらいです(ごめ …

【大分県立美術館】デミタスカップの愉しみ【感想】

エレガンスな皆さん、ごきげんよう。コーヒーは一日の始まりに欠かせないという方も、カフェインは受け付けないという方も楽しめる展覧会「デミタスカップの愉しみ」展に行ってきました。趣向や技工を凝らしたカップ …

【働いたら負け?】最低賃金Dランク県から見る非正規雇用の今後

総務省統計局が2021年2月に発表した、2020年分の労働力調査の結果によると、日本の労働人口における非正規労働者の割合は約4割になったとのことです。 (上記の写真は厚生労働省ホームページよりお借りし …

ブログ村バナー