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【大分市美術館】笠岡市立竹喬美術館名品展 うつりゆく自然を描く 小野竹喬の世界【感想】

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季節の移ろいを感じる今の時期にぴったりな美術展のご紹介です。


大分市美術館にて開催中の「小野竹喬(オノ チッキョ)の世界」展。

大分市出身の福田平八郎とも交流のあった日本画家・小野竹喬(1889年〜1979年)。

本展は竹喬の故郷にある岡山県笠岡市立竹喬美術館が所蔵するコレクションより、日本画約70点、素描約20点等を展示。
当時の竹喬の写真もあり、作品とともに竹喬の半生を振り返ることもできる展示となっています。


私は初めて小野竹喬の作品を拝見したのですが、日本画ならではの色遣いの美しさで自然を表現している作品に癒やしを感じました。留学、戦前・戦後を通して竹喬のスタイルが変遷していくのもまた興味深かったです。


なお本展はすべての作品が写真撮影可能となっています。

「小野竹喬の世界」展 見どころ

1919年「夏の五箇山」。竹喬30歳の時の作品。第2回国展出品。


会場では竹喬の当時の写真と作品が時系列に展示されており、見やすい印象でした。また屏風、掛け軸などの大きいサイズの作品も多かったので見応えがありました。
(下記は会場内の様子です)

留学時代の竹喬が映っている写真。右から2番目の男性が竹喬だそうです。

上記はピサの斜塔で有名なイタリアの「ピサの街」(1921年)。その時々によって画法のスタイルが結構違っていて面白いですね。繊細な線、乳白色や淡い色遣いの心地が良い作品です。

こちらは竹喬が描いた「鮎」(1951年)。竹喬62歳。
冒頭でもご紹介した平八郎もよく鮎をモチーフとしていましたが、竹喬の鮎も描写が細かいですね。

野辺(1967年)。竹喬78歳。
本展ポスターにも採用されている野辺。視点が地面に近く、秋の草花であるススキが笑いかけるように描かれています。秋晴れの空は高く、気持ちが良いです。78歳でこんな愛らしい、可愛らしい作品を手掛けるなんてすごい。ジャポニカ学習帳の表紙みたい。

会場内には自然の野山や海、茜色に染まった空を描いた作品など、自然をモチーフとした作品が多かったです。なんだか自然の中を散策しているようでとても癒やされた時間でした。
作品の色遣いも優しく、明るいものが多いので、のんびりと眺めるのもおすすめです。

笠岡市立竹喬美術館名品展 うつりゆく自然を描く 小野竹喬の世界 概要

「笠岡市立竹喬美術館名品展 うつりゆく自然を描く 小野竹喬の世界」展は大分市美術館にて2024年11月17日(日)まで開催中です。


10月16日(水)からは一部作品を入れ替えて後期展示が予定されています。


気になった方、お近くの方はぜひ訪れてみてください。

開館時間10:00〜18:00<入館は17:30まで>
休館日10月15日(火)、10月21日(月)、10月28日(月)、11月11日(月)
観覧料一般       1000円
高校生・大学生 700円
中学生以下・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳掲示者とその介護者 無料
HPhttps://www.city.oita.oita.jp/bunkasports/bunka/bijutsukan/
駐車場有(無料、約130台)

関連記事:【大分県立美術館】没後50年 福田平八郎【感想】

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