
子供から大人まで夢中になってしまう展覧会に行ってきました。
迷路を題材に、様々なしかけが施された香川元太郎氏の絵本。
氏が手掛けたかくし絵本は、何度も繰り返して遊べるのが魅力のひとつです。
私が訪れた時はちょうどご家族連れで賑わい、子供たちばかりか親御さんや大人の方たちも作品に見入っていました。
会場の前半部分は絵本、後半部分では歴史考証イラストレーターとしての作品が展示。
会場内は写真撮影もOKとなっているので、GWのお出かけスポットとしてもおすすめです。
でっかい迷路がお出迎え

会場入ってすぐに設置されているのは、迷路絵本を大きいサイズにしたものです。
左下からスタートして、右の矢印が出口なのですが意外と一筋縄では行かずに面白かったです。
会場を訪れていた子どもさん達もテンション瀑上がりって感じの歓声を上げていました。

また香川氏の絵本の魅力は単なる迷路だけではなく、隠し絵といわれる遊び要素があるところ。
(こちらはチュートリアルなのでヒントが置かれていました)
大人も夢中になれる仕掛けが施されています。
会場内には迷路絵本の原画60個以上、原画を大きいサイズにしたものが10個くらい展示されていたので、あまり熱中すると体力を持っていかれます・笑。
会場半分ほどまで進むと、ベンチや座りながら絵本そのものを手に取ることができるポイントも設置されているので、じっくりと腰を据えたい人はそちらのコーナーで取り組みましょう。

でっかい迷路(実物)もある!

ダンボールで作られた巨大な立体迷路もお目見え。
実際に入ってみましたが、シンプルな作りゆえ方向感覚が結構なくなり、ちゃんと(?)迷いつつ遊ぶことができました。
身長150cm弱でちょっと腰をかがめる感じになりますが、子供さんと遊ぶ場合はぜひ一緒に入ってあげてください。
歴史考証イラスト

香川氏の代表作といえば迷路絵本、そして歴史考証イラストです。
社会や歴史の教科書に挿絵やイメージとして掲載されることが多い歴史のいち場面を切り取った作品。
香川氏は制作にあたり実際の資料や城の見取り図を元に、下絵から書き起こしたものを一度専門の研究家に見てもらい完成させているそうです。

もちろん資料が完璧に揃っているというわけではありませんので、わからない部分や細かい部分は想像力で補うことになります。具体と抽象の間を行き来しつつ作品を完成させる姿はまさにアーティストでしょう。

お城をパッカーンと割った図。
このようなイラストはまさに想像力を羽ばたかせなければ描けませんし、しかし想像力だけで描くこともできません。実存する城の見取り図やその他の歴史資料、時には現代の地形も参考にしながら練り上げられた作品には見入ってしまう魅力にあふれています。
人物が描き込まれているのも、当時の人々がどのような暮らしを送っていたのかを思わず想像してしまい、楽しくなります。
香川元太郎氏 プロフィール

香川元太郎氏。
会場には、氏が子供の頃にスケッチしてまとめたお城の写真やイラストも展示されていました。
夏休みなどの連休をやりくりし、何度も通っていたようで、子供の頃から相当な「お城マニア」だったようですね。
昨年の12月に急逝されたとのことで、残念でなりません。
美術展のスケジュールの多くは1年以上前から決定されているので、本当に急だったのでしょう。
ご家族のご心痛は想像に及びませんし、スケジュール通りの開催にご尽力いただけことにも感謝いたします。
もしお元気であれば実際来館して子どもたちが楽しんでいる様子をご覧いただけたかもしれません。
香川元太郎氏のご冥福をお祈りします。
迷路とお城で遊ぼう!香川元太郎絵本原画展 概要

(刀が10本隠れているよ!探してみてね!)
「迷路とお城で遊ぼう!香川元太郎絵本原画展」は大分市美術館にて5月11日(日)まで開催中です。
中学生以下は無料、大人もこども同伴割引でお一人につき500円で観覧することができるので、GW中のお出かけにもおすすめです。ぜひ体力を満タンにして遊びに行かれてください。
開催期間 | 2025年4月4日(金)〜5月11日(日) |
開館時間 | 10:00〜18:00<入館は17:30まで> |
休館日 | 4月14日(月)、21日(月)、28日(月) |
観覧料 | 一般 800円 高校生・大学生 600円 中学生以下・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳掲示者とその介護者 無料 こども同伴割引 500円(中学生以下1名に対し、同伴者の一般・高大生1名が対象) |
HP | https://www.city.oita.oita.jp/bunkasports/bunka/bijutsukan/ |
駐車場 | 有(無料、約130台) |