アート

【大分市】回遊劇場@wonder【感想】

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大分市のまちなかを舞台に2015年から 3年に1度開催されているアートフェスティバル「回遊劇場」。
(回遊劇場公式ホームページはこちらhttps://oita-art-fes.com/

4回目となる今回のテーマは「w@nder」。

街中をさまよう「wander」と新たな魅力に驚く「wonder」の2つの思いが込められています。

ドット絵があしらわれている作品タイトルやアイコンはどことなくスーファミのRPG感があって大変愛らしいです。普段暮らしている大分の街を、新たに冒険するような気持ちで探索にでかけることができる素敵なアートフェスティバルでした。

その記憶を一部の作品とともに振り返ります。

劇場型都市体験アートフェスティバル

今回のメイン会場となったのはアートプラザ大分。
大分市出身の建築家、故・磯崎新氏が手掛けた施設です。

コンクリート打ちっぱなしの特徴的な内部。
天井から空間を横切るような大きな作品や、巨大なガイコツなどの刺激的な作品が並んでいます。

大垣 美穂子「Milky Way—a wave of humanity」

巨大な半紙に表された古代文字と白い点は、星座のように鑑賞者が形を見出すような作品となっています。頭上に渡る展示方法もダイナミックです。夜間とかにも見てみたかったですね。

井原 信次「マリー」

めっちゃ歯並びの良いガイコツの中にマリーゴールドを献花できる作品。私も自分の不器用さと向き合いながら一つお花を作ってきました。
来場者参加型作品は時間経過とともに作品自体が変化していくというものですが、日々ガイコツに向かって生きる我々人間と親和性が高くとても楽しいですね。

藤堂
「ドッキング青石−関崎(大分)+佐田岬(愛媛)」
「NTT府内ビル別館(旧逓信省大分郵便局電話分室)」

2つの採集地が異なる石を美しい半透明のガラスで繋いだ作品。
コンセプトも相まって非常に魅力的でした。特に下の作品は、前回の「回遊劇場AFTER」のメイン会場だったNTT府内ビルの破片が使用されており、感慨深いです。

現在NTT府内ビルがあった場所は跡形もなく整地されてしまっています。ちょっぴり切ない。
戦前からの建造物が姿を変え、作品として昇華され記憶や思い出の寄す処になっている。写真や映像だけでなく、このような方法もあるんだと感銘を受けた作品でした。

街中にもアートがたくさん!

ザ・キャビンカンパニー「キメラブネ」

大分駅コンコースど真ん中に設置されており、道行く人々がまさに「すげぇ」「なんだこれ」みたいなリアクションを取りながら通り過ぎていくのも含めて面白かったです。
昔の人も現代の人も、見慣れぬものを見たときの感想に大きな違いはないのかもしれません。

大分に来る人、大分からどこかへ行く人、大分に住んでいる人。様々な人たちの交差地点となる駅という立地にぴったりな作品でした。以前は使用しなくなった喫煙室に展示されていた作品でしたが、今回コンコースに設置されてたことでより多くの人を楽しませてくれたと思います。
また作品が比較的高め台座に設置されており、じっくりと眺めるにも写真を撮影するのも苦にならなかったのが嬉しかったです。作品と一緒に通行人の方々も撮影してしまうことになるのはお互い避けたいですからね。

河野真歩「命の咆哮」

見た瞬間度肝を抜かれた作品です。
サイケデリックな彩りで歯頸をむき出しにして威嚇する猿。その口の中にも猿が。
目にもかぼす(の断面)、頭上には高崎山らしき山が配置されておりとてもクレバー。

大分県のアイコンでもある猿。普通はマスコットキャラ的に愛らしく、可愛く描くと思うんですよ。
それをこのパンク調、まさに咆哮が聞こえてきそうに描ききったのは素晴らしいです。彩りも明るくてかっこいい。
描いた方の本職はOBSアナウンサーということですが、ぜひアーティストとしてもますます活躍していって欲しいと感じました。

高崎山や大分空港でTシャツとして売ったら人気になりそうです。

全体的な所感

今回の回遊劇場ですが、少し気になった点を述べておきます。

個人的に、作品を鑑賞するためのハードルがちょっと上がったような印象を受けました。

というのも、作品の展示場所を大分市内各所にばらまいたのは良いのですが、それぞれの場所(店や施設)の中に立ち入らないと鑑賞ができないようになっていたので、特にその施設そのものに用事がない+アート作品だけを鑑賞したい私のような者にとっては逆に鑑賞がしにくくなってしまいました。

林ナツミ「本日の浮遊」

大分トキワ本館入り口に展示されていた特大写真作品。
これからたくさんお買い物するぞ!素敵なものに出会えると良いな・・というわくわく感を強くしてくれる楽しい作品です。

トキワに飾られていた作品は入り口入ってすぐのところに設置してあったので発見しやすかったですが、多くの人が行き交う中でさっと写真を撮ってさっと退出するという感じになってしまい、じっくりと眺めて楽しむというスタイルが取れなかったのは残念でした。

また映画館のシネマ5や九電大分支社にも作品が展示されているとのことで向かったのですが、どこに展示されているのかも分からず、、特に映画館などは映画を見に来た人が入るクローズドな施設です。
流石に「作品だけ鑑賞します」かのようなムーブをできるような雰囲気でもなかったのですぐに退散しました。

もちろんアートイベントは、普段アートを主体的に鑑賞しない、縁遠い人々のためのものであるということ理解していますし、大分市内との融合性は前回より上がっていたと思います・・が、鑑賞できなかった作品も数点あったのが心残りです。


しめくくりはボヤきみたいな感想になってしまいましたが、次回(3年後)の回遊劇場も楽しみです。

関連記事:【大分市】回遊劇場 AFTER 大分アートフェスティバル2022【感想・作品紹介】

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