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【大分県立美術館】相田みつを 全貌展〜いのちの尊さ ことばのチカラ〜【感想】

投稿日:2021年11月28日 更新日:

大分県立美術館で開催されている相田みつを全貌展。


コロナ禍で、ヒトとの関係性や、また自分のことを見つめ直す時間が増えた、という方も多いと想います。


今回の展覧会は、そんな大切な時間にそっと寄り添ってくれるような、あるいは力強く叱咤してくれるような、相田みつをさんの作品及び御本人がテーマとなっています。


相田みつをさんと言えば、「にんげんだもの」で有名な方ですね。


彼の紡いだ作品に、何度となく胸を熱くした方もおられるのでは。


そんな彼の作品が、初公開作品を含め130点も一堂に会する貴重な展覧会となっています。

相田みつを全貌展 感想

初公開作品を含め130点もの作品が展示されている今回の展覧会。


その展覧会では、一番有名な作品である「にんげんだもの」や、まだ書家として作品が売れる前に手がけていた「ろうけつ染め」の作品、生活費を稼ぐためにデザインした菓子店の包装紙など、様々な作品を堪能することができます。


いくつかの作品は写真に収めることもできます。

こちらは「おれにそっくり」という作品横に展示されていた、相田みつをさんのご子息で現在相田みつを美術館の館長をされていらっしゃる相田一人さんの解説です。


ほぼすべての作品に、詩の英語訳も展示されていました。


人生観や、生き方、考え方は国境を超え、言葉を超え、人種を超え・・。


まさに普遍的なテーマでもあります。


英語訳があることで、世界の人々に少しでも伝わりやすい形になっているのはすごく良いと感じました。


共感しなくても、自分とは違う考え方だなと感じても、その違いがある、ということが体感できることが重要なのだと思うからです。


また、英語訳された相田みつをさんの詩を見ると、日本語で書かれたものとは違った印象を受けました。


英語を母語とはしないからかもしれませんが・・やはり日本語の方が染みます。


これも個人的には面白い発見でした。

相田みつをさんてどんな人?

失礼を承知で言えば、なんだかよく分からないけど、ちょっと良いことを言う(書く)人、みたいなイメージがある方が多いのではないでしょうか。


十年くらい前、テレビドラマで木梨憲武さんが相田みつをさんを演じていらっしゃったドラマがあったのですが、私はそのイメージが強いです。


今回の展覧会では、相田みつをさんご本人の生い立ち、というか相田みつをという人がどのようにして出来上がったのか、その端っこを伺い知ることができます。


私の拙い言葉で端的に表してしまえば、鍛え抜かれ、努力に裏打ちされた技術力、そして徹底した抜群のセンス、そして何度も何度も作品を推敲する(作り直す)忍耐力の方です。


いかにもパッと思いついたことを、さっと書にしたためる、みたいなイメージがあるかもしれませんが全く違います。


何日も、何年も、あるいは作品によっては十年以上、、練りに練られた言葉と書体で作品が作られている。


その作品は、まさに芸術作品です。


曹洞宗の師に禅を学び、書家を志し本格的に書の修行を積んだという相田みつをさん。


彼の作品が、没後30年を経ても尚、多くの人の胸を打つのは、彼の根底にそういった歴史があるからなのではないでしょうか。


また禅の思想は、アップル創業者スティーブ・ジョブズも取り入れていたことから、世界中の人々に通づる思想でもあるのではないかと思います。


相田みつをさんの詩が、もっと世界中で親しまれるようになる日も、遠くないかもしれません。

平日アフターファイブ割がおすすめ

こちらの展覧会ですが、なんと平日午後5時以降の観覧料が800円と大変お得です。(前売り券でも1000円なので破格だと思います)


金曜日は開館が20時までなので、平日に訪れるのなら金曜日がおすすめ。


またOPAM公式Instagramをフォロー&いいね、で相田みつをカレンダーなどのグッズが抽選でもらえるそうです。


また、Instagramをフォローして来場(その場でフォローでももちろん大丈夫)すると、相田みつを限定ショップで使える100円券ももらえるそうなので、気になる方はチェックされてみてください。
https://www.instagram.com/opamjp/

相田みつを全貌展 概要

相田みつを全貌展〜いのちの尊さ ことばのチカラ〜は大分県立美術館(OPAM)で2021年11月26日(金)から2022年1月23日(日)まで開催中です。


きっと作品の中に、これぞ!という胸に響くような、訴えかけてくるようなお気に入りがあるはず。


言葉だけでなく、書体デザインそのものも芸術作品として楽しめると思います。


機会がある方はぜひ訪れてみてください。

会期2021/11/26〜2022/1/23(休展日なし)
開館時間10:00〜19:00
金・土曜日は20:00まで
(入場は閉館の30分前まで)
観覧料一般       1200円
高校生      800円
小中学生     500円
平日午後5時以降 800円
Instagramhttps://www.instagram.com/opamjp/
ホームページhttps://www.opam.jp/
駐車場有(有料。30分以内無料。
30分を超え1時間以内200円。
1時間を超え30分毎に100円)
詳しくはhttps://www.opam.jp/page/index.html

関連記事:【大分県立美術館】GENKYO 横尾忠則「原郷から幻境へ、そして現況は?」【感想】

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