「急に炊飯器が壊れた〜!」
「お米あまり食べないから、炊飯器買わなくていいや・・と思ってたけどやっぱり炊きたてご飯が食べたい・・けどパックご飯は経済的に無理!」
そんなあなたにお鍋でご飯を炊く方法を伝授します。
使用する鍋も、土鍋やル・クルーゼなどの「それっぽい」お鍋ではなく、普通の行平鍋(片手鍋)でOK。
栄養士時代に現場の調理師の方に教えてもらったそのコツは、「15分炊いて、15分蒸らすこと」。これだけです。
火加減も、ずっと弱火でOK。
それだけで鍋の底に焦げ付きもせず、ちゃんと火の通った美味しいご飯が炊きあがります。
行平鍋でご飯を炊いてみよう ①計量・浸水
今回使用した鍋は12cmサイズです。もっと小さいサイズ(9cm)でも炊けますが、火が均等に通りやすい12cmサイズがおすすめです。
計量・浸水
お米1合はグラムにすると、150g。
研いだ後浸水させる水は、200mlです。
米 | 水 | |
1合 | 150g | 200ml |
2合 | 300g | 400ml |
3合 | 450g | 600ml |
米のグラムに対して、必要な水は1.1〜1.3倍。
お米を研いだ後、いったんザルに空けて水を切る、という方法だとより正確ですが業務用で大量に炊く訳でも誰かに売り出す訳でもないので、普通に鍋やボウルで研いでそのままお水を足してOKです。
夏場は30分程度、冬場は1時間程度浸水させましょう。
写真は1.5合のお米を浸水させた状態のものです。
行平鍋でご飯を炊いてみよう②炊飯
浸水が終わったら、炊き始めましょう。
火加減は弱火一択。途中で火加減を調整する必要はありません。
赤子泣いても蓋取るな、なんて言いますがもし吹きこぼれそうになったら途中で蓋を空けて蒸気を逃し、再び蓋をして炊きます。
吹きこぼれると後でコンロの掃除が面倒だからです。
肝心の炊きあがりですが、火にかけてから約12分後くらいに一度様子を見ましょう。
全体的に水分が無くなり、「・・・パチ・・パチ・・」という焚き火のような控えめな音がしてきたら完成、火を止めて蒸らしましょう。↓の動画のイメージです。
一番重要なのが最後の火を止めるタイミングなので、12分後過ぎくらいからは鍋の前に立ち、意識を外さないようにすることが大事です。
火を止めたら、15分程度蓋をしたまま放置しましょう。
あっと言う間に美味しい炊きたてご飯の完成です。
行平鍋でご飯を炊いてみよう③完成!
蒸らしも終わったので、さっそく食べましょう。
じゃ~ん!
この通り、鍋底に焦げ付かず、きれいに炊きあがりました!
まぁ、もし焦げ付いたりこびりついたとしても、お湯や水につければそのうち落ちるので心配しなくてOKです。
鍋で炊飯することのメリット・デメリット
それはやはり、初期費用が抑えられる、という点です。
安い炊飯器もありますが、お鍋の方がより安いですし、場所も取りません。
モノをできるだけ持たない生活を心がけている人や、新生活を始める時買い揃えなければならない家電を減らすことができます。
炊き上げる時間も15分と、思っていた以上に短時間で完成するので割と手間がかかりません。
しかしデメリットもあります。
きちんと火の管理をしなければならない、ということ。
特に火を消し忘れると普通に焦げるので、注意が必要です。
またガス代もかかります。
一般的に都市ガス等がある都会と比べて、田舎はプロパンガスであることが多く、電気代の方がガス代よりも安価です。
加えて単身用の部屋にはコンロが一口しか設置されていないことも多く、お米を炊いている間におかずも作る、というのが難しくなるという点もあります。
メリット | デメリット |
炊飯器を持たなくて済む | コンロがふさがるので一口しかない場合同時調理が難しくなる |
短時間で完成する | 火の管理が必要 |
ガス代がかかる | |
保温できない |
「炊き方」を覚えておくことが最大のメリット
鍋でご飯を炊く。
難しいようで実は難しくないし、慣れてしまえば焦げ付かせてしまう確立もうんと下がります。
私はそれでも、ほったらかしでほかほかご飯が完成する炊飯器を使うメリットの方が多いと考えています。
けれど、炊飯器が急に動作不良を起こした時や緊急事態が起きた時、「ご飯ってお鍋でも炊けるよね」ということが分かっていれば慌てる必要はありません。
生活の知恵として炊き方を覚えておくことをおすすめします。